最低賃金『20年に1000円』 名目3%超の成長前提
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- 2010-6-4 10:54
労働政策を労働・経済界代表と協議する「雇用戦略対話」の会合で、政府は3日、2020年までの最低賃金(時給)の引き上げ目標について、「できる限り早期に全国最低800円を確保し、景気状況に配慮しつつ、平均1000円を目指す」とすることで合意しました。 ただし、平均で名目3%を上回る経済成長や中小企業支援に取り組むことを実現の前提としました。
最低賃金は都道府県ごとに決められ、09年度の全国平均時給は713円。民主党は衆院選のマニフェスト(政権公約)で、一律800円の「全国最低賃金」を新設し平均1000円を目指す方針を打ち出しましたが、達成時期は示していませんでした。
ただ、今回の目標は年平均で名目3%、物価変動の影響を除く実質で2%を上回る経済成長率を実現することが前提となります。 合意文書は「3年後に必要な検証を行うなど弾力的な対応が必要」とも指摘し、経済情勢に応じた見直しに含みを持たせました。
最低賃金を巡っては、労働側が働いても自活できない「ワーキングプア」を救済するため引き上げを強く求めていましたが、一方、経営側は中小企業を取り巻く経営環境は厳しいと、引き上げに難色を示していました。