経団連は8日、大学生の採用ルールを改定することを表明しました。新卒採用に関する自主的ルールを定めた「倫理憲章」を見直し、政府の要請通り大学3年生の12月からとなっている就職活動の解禁時期を3年生の3月に後ろ倒しすることを決めました。現在2年生の2016年春卒業の学生から対象となります。
就職活動はこれまで3年生の12月1日に解禁されていましたが、学業に支障が出るとして解禁時期の繰り下げを政府が要請していました。また、4年生の4月1日からだった面接や筆記試験の選考活動も、4年生の8月1日以降に変更します。インターンシップの取り扱いなど現在関係省庁で検討中の内容がまとまるのを受けて、今年9月にも新指針と手引きを正式に発表するとしています。
採用ルールも紳士協定としての「倫理憲章」から「採用選考に関する指針」とし、適用対象を憲章に署名した企業から経団連に加盟する企業全体に広げるとしています。この結果、採用ルールの対象企業は現在の約830社から約1300社に増えることとなります。
ただ、罰則規定など指針を守らせる方策は決まっていないため、「強制力」は高まるものの、外資系企業も含めてどれだけ順守されるかは不透明な面も残っています。
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